(HDD)データ復旧
ハードディスクの基礎知識
主要HDDメーカー
外付けのHDD商品やOEMブランドとしては他にもありますが、自室的にベンダーは3社になってしまいました。 (2023/12現 在)
ハードディスクの起動シーケンス(電 源を入れると起きること)
ハードディスク(HDD)は通電されるとパワーONリセットがかかり、基盤上のROM内のファームウェアの一部を読み込みます。
基板上のROMに書き込まれている情報(ファームウェア)
- 1.レギュレータを制御し電流を流しスピンドルモーターの回転を始める。
- 2.規定の回転数まで上げる。
- 3.ヘッド(アーム)でサーボ情報を読むことで位置情報を検出し、プラッター上のファームウェアの位置まで動かす
- 4.PC側のIDE(S-ATA)コントローラとの通信を開始する
- その他
その後
プラッターから残りのファームウェアを読み込んで(HDDとして)完全に起動します。
正常に起動するhddの動画(youtube)
ハードディスクメーカーに於ける生産方法について
- 1. HDDを生産する場合 ハードディスクメーカーはまず生産計画に基づきそのロットを生産するのに必要な部材を手配します。
(同等であればより安価なもの、より入手が簡単なもの)
- 2. 手配できた部材の特性、使用目的に沿って最適なファームウェアを書きます。
- 3. その為、ロット毎にファームウェアが異なるHDDが生産されることになります。
[ファームウェアが異なる例]
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1.用途による違いの例
HDDはあるブロック(セクター)でリードエラーを起こしたときリトライを 繰り返す事によりデータを読み出そうとしますが
a.)ビデオレコーダー用HDDの場合
リトライを何度も繰り返すと音声や映像がとぎれるためAVの補整機能に頼ってそのブロックのデータを読み飛ばす。b.)パソコン用(データ用)の場合
極力そのデータを読みだすためリトライをより多く繰り返す。等、その用途に最適なファームウェアを使用します。
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2.部材の特性に対する最適化あるいは補整
使用する部材の特性に合わせたり、(ヘッド等)個々のばらつきを補整する情報を盛り込みます。
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3.OEM先(パソコンメーカー、家電メーカー等)の要求
”動作音を小さくしたい”、”読み出しを早くしたい”等 OEM先の要求に従ったファームウェアとなります。
※大手製品(PC、AV)メーカーが使用しているものはほとんどがそのメーカ向けの特別仕様であり、同 等のファームウェアを持ったHDD(ロット)は 一般市場では流通しておりません。
これらの理由により 多くの場合、同じ製品(型番)でもロットごとにファームウェアが大きく異なります。
*こう書くとまるでHDDメーカーが自分の都合でデータ復旧作業を混乱させているように見えるかもしれませんが、こういったHDDメー カーの必死の努力が大容量、かつ安価なHDDを実現しているのです。
余談 HDDのプラッターは日本製が大きなシェアを持っています。HDD用モータは日本電産が8割のシェアを持っています。
重 要
現在のハードディスクは同一メーカー、同じ型番であってもファームウェアが異なります。
最近のseagateはファームウェアナンバーをラベルに記載しています。
これを元に同じファームナンバーの基盤に載せ替える人がいますがファームナンバーは同じでもロットが異なれば使っている部材が異なり当 然パラメーターも異なります。
したがって同じファームウェアNo.でもロットが異なればファームウェアは異なります。
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